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塗床とはどのような工事?ウレタン系塗料の特徴を中心に解説します

 

工場や大型の施設の床に施工されている「塗床」ですが、建物の用途に合わせて適切に塗料選びを実施する必要があります。

建物の用途によっては、熱や振動に耐える必要があるためです。

 

そこで、この記事では塗床工事に迫ります。

ウレタン系塗料の特徴についても触れますので、ぜひご一読ください。

 

塗床工事に概要とは

私たちが普段出入りしている病院や学校、ショッピングモールや工場などの施設の多くは、コンクリートが打ちっぱなしにされたままの床ではありません。

 

綺麗に塗装が行われており、美観に優れた状態になっています。

床を塗装でコーティングする工事のことを、「塗床工事」と言います。

 

では、なぜコンクリートは頑丈で優れているにもかかわらず、コストがかかる塗床工事をあえて実施しているのでしょうか。

その答えはコンクリートの弱点を知ることでわかります。

 

コンクリートの弱点とはどのようなところ?

コンクリートは非常に頑丈な素材であり、木造よりも耐震性に優れています。

耐火性にも優れているため、大型の公共施設や工場、学校や病院などの施設は木造建築ではなく、コンクリートで建築されています。

 

鉄筋自体は耐火性にやや弱いという側面があるものの、建物全体の耐久性にも優れています。

 

耐久性に優れている、ということは建物にかかるランニングコスト(メンテナンスや修理費用)も抑えることができるので、コンクリートの建築には大きなメリットがあるのです。

 

その一方で、デメリットもあります。

コンクリートは木材や鉄鋼と比較すると比強度が低く、セメントの調合に配慮をする必要があります。

 

また、塗床が必要となる最大の理由は「ひび割れ」です。

コンクリートは引張の強度が低いため、振動に弱いという側面があります。

 

コンクリートの舗装をじっくり眺めていると、稲妻が走るようなひび割れが見つかることが多いのです。

 

このままの状態を放置していると耐震性が低下してしまうので、注意が必要です。ひび割れ対策には補強筋を入れることも重要ですが、床の場合には塗床でコーティングをし、ひび割れをそもそも入りにくい状態にしておくことが大切です。

 

塗床の塗料には2つの種類がある

建物の床を美しく、そして頑丈にしてくれる塗床ですが、工事の内容はコンクリートの下地の上に塗装を行うことを意味します。

つまり、専用の「塗料」を使います。コンクリートを守る必要がある以上、塗床は絵具のような弱い塗料であってはいけません。

 

耐久性がある塗料を使用する必要があります。塗床に使われる塗料は2つに分類することができます。

 

1つ目は「無機系塗料」です。

無機系塗料とは耐火性に優れており、熱にも強い塗料です。

また、耐震性にも優れていることから、振動の多い工場の床や人や車両の往来が多い場所を中心に塗装されています。

 

2つ目は「有機系塗料」です。

有機系塗料も人気がある塗料で、耐薬品性に優れているため、食品加工工場や病院の手術いつ、精密機器工場などで多用されています。

私たちの暮らしの中で見かける建物の塗床には、いずれの塗装も見かける機会は多いでしょう。

 

もしも塗床を見かけたら、これはどちらの塗料かな、と関心を持って眺めてみてください。

 

ウレタン系塗料とは

さて上記では、塗床に使う塗料には2つの分類があるとご説明しましたが、今回メインで触れていく「ウレタン系塗料」とは一体どちらに該当するでしょうか。

 

ウレタン系塗料は樹脂系塗料とも呼ばれていますが、有機系塗料として知られています。

ウレタン系塗料とはじめとする有機系塗料は、下地のコンクリートに丁寧に塗り上げる工事を行いますが、厚みにも種類があります。

 

薄く塗る塗床のパターンと、厚みを持たせで頑丈にするパターンもあるのです。

頑丈な塗床の方がメリットはあります。耐久性が増すからです。

 

しかし、その分塗料はふんだんに使うため、コストはかかります。

建物の使用用途に合わせて、必要な工事を行うことが望ましいでしょう。

 

ウレタン系塗料の最大の特徴は摩耗に強い、という点です。

では、摩耗に強いとは一体どのような意味なのでしょうか。

 

耐摩耗性とはどのような特徴?

ウレタン系塗料の特徴の1つである「耐摩耗性」とは、建築用語などで頻繁に使う用語の1つです。

耐久性能を意味する用語の1つで、人や車両の往来、扉の開閉などの摩耗に強く、頑丈であることを意味します。

 

研磨や摩擦に耐えられる塗料です。

ウレタン系塗料はこの耐摩耗性に優れているため、摩耗しやすいことが想定される工場や建物の床に塗装されます。

 

エポキシ樹脂系の塗料との違いは

塗床工事には頻繁に「エポキシ樹脂系塗料」と呼ばれる塗料も登場します。こちらの塗料も人気が高く、汎用性に優れているためいろいろな場所で見かけることができます。エポキシ樹脂系塗料もウレタン系塗料と同じ有機系の塗料で、コンクリートへの密着に優れているという利便性もあります。耐摩耗性にも優れているのですが、ライトによって変色しやすいというデメリットもあります。機能性でいうとバランス感覚に優れているのはエポキシ樹脂系塗料ですが、ウレタン系塗装は耐候性にも優れており、加えて変色もしにくいのです。どちらにもメリット・デメリットがあるため慎重に見極めたうえで塗床工事を行うようにしましょう。

◾︎塗床工事のおける注意点とは

ウレタン系塗料はもちろんのこと、エポキシ樹脂を使った塗料などもある中で、塗床工事を依頼する際には注意点が2つあります。

 

まず1つ目は「目的をはっきりさせること」です。

塗床が必要となる場所は、基本的にも使用用途の目的がはっきりしていることが多いでしょう。

しかし、場所によっては今後の使い方がわからないけど、とりあえず塗床を施工しておきたい、という場合も想定されます。

 

しかし、耐熱性や耐摩耗性など、塗料の特徴を見極めて塗装しないと、すぐに劣化してしまう可能性があります。

塗床工事の前には、どのように使用するのかはっきりさせ、頑丈に仕上げるようにしましょう。

 

2つ目は「リフォーム」です。

既存の塗床をリフォームする施工を行う場合には、今ある塗装を剥がす必要があります。

この工程は専門性が高く、丁寧に行う必要があります。実績豊富な業者に依頼しましょう。

 

まとめ

この記事では塗床工事における「ウレタン系塗料」について中心に、詳しく解説を行いましたが、いかがでしたか。

塗床ははっきりいうと、大変奥深い世界です。塗料の種類も豊富ですし、工法にもこだわりが必要です。

 

ご依頼の際には、ぜひ実績豊富な業者にご相談されることがおすすめです。