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塗床工事における研磨はどんな工程なの?作業内容に密着しよう!

 

工場をはじめとする建物の床面は、コンクリートで下地を作っています。
コンクリートを守るために塗装を施すことを塗床とよび、工事によって綺麗に塗料で塗装をしています。

 

この記事では塗床工事における「研磨」について詳しく解説します。
普段は塗床に馴染みの無い方も是非ご一読ください。

 

そもそも塗床はどうして必要な工事なの?

みなさんご存じの通り、コンクリートは大変固くて丈夫なものです。
住宅の基礎に使われるほどの強度ですから、安心感のある素材であることは言うまでもありません。

 

しかし、工場や病院などではコンクリートの下地に手厚く塗装の工事を実施しています。
その理由は一体なぜでしょうか。

 

答えにはコンクリートの弱点が挙げられます。
コンクリートは確かに固くて頑丈ですが、その反面ひびが入りやすいという弱点があります。

 

冷え固まったコンクリートは弾力性がないため基礎工事には大変向いていますが、
その分振動に弱く経年劣化が進むと割れてしまう可能性があるのです。

 

工場や病院などの大型建築ではこうしたひび割れは重大な事故につながりかねません。
そこで、コンクリートの上に塗床工事を行って丁寧に塗装し、
ひび割れの進行を起きにくくする対応が大切なのです。

 

つまり、床全体を守るための工事として塗床は大変大切な工事なのですね。

 

塗床工事には色んな作業工程がある

塗床工事は先にご紹介の通りコンクリートの上を塗装する工事です。
接着性に優れた塗料を広く、ムラの無いように仕上げることが塗床工事ですが、
その工程は工法によっても異なっています。

 

例として、ポピュラーな塗床工事であるライニング工法を通して解説しましょう。

 

ライニング工法で塗床工事を施工する場合には、プライマーと呼ばれる工程から下塗へと移行し、
途中で「研磨」と呼ばれる作業を行います。

 

その後、目潰の行程を経て上塗りをして乾燥させれば完了です。
滑りにくくする塗床工事の代表格である防滑工法の場合は研磨の作業はなく、
プライマーから下塗り、滑り止めのために必要な骨材の過程を経て上塗りをすれば完了します。

 

このようにひと言で塗床工事と言っても工法ごとに作業工程は大きく異なっています。

 

塗床工事における研磨とは一体どんな工程なの?

塗床工事にはさまざまな工法がありますが、ライニング工法のように研磨の処理を行う工事があります。
では、研磨とは一体どのような作業なのでしょうか。

 

研磨とは下地の処理過程の名称の1つです。
コンクリートの下地の上からただ塗装を塗っても塗床工事は成功とは言えません。

 

塗装を行う前に必ず前処理の段階があり、研磨は表面を削るような作業を指します。
専用の工具で隈なくカンマを行い、塗装の密着性を高めるという作業です。

 

一見シンプルで簡単な作業ですが、丁寧にかつ平面になるように作業を行う必要があり集中力を要する工事です。

 

研磨は状態のよい床に行われることが多く、
すでに塗膜が剥がれてリフォームを行うような塗床工事では研磨ではなく研削を作業内容に加えます。

 

下地を剥がしたうえで塗装処理を行う場合にはハツリ処理と呼ばれる難易度の高い撤去工事を行う必要があります。
念入りにタイル除去を行うなど、工程が増えるため塗床工事の作業もリフォームの場合は長くなる傾向があります。

 

塗床の工法は塗料の目的別に分けられている

塗る床工事にはたくさんの工法が誕生していますが、
複数に渡る工法の誕生の背景には、目的が多岐に渡っていることが理由に挙げられます。

 

より適正に床に塗料を密着させ、コンクリートを保護するためにも
的確な工法と塗料選びが塗床工事の一番大事なポイントと言っても過言ではありません。

 

また、研磨の工程を行う場合にはその作業に適した内容の工具、機械を各種取り揃えておく必要があります。
塗床工事はその他の塗装工事とは異なり、下地の処理や研磨、塗料選びなど
塗床ならではの工事知識と施工能力を有する必要があり、
特殊な塗装作業のため塗床工事に特化した業者が多くなっています。

 

安心の塗床工事を依頼したい場合には、
塗料も機械もきちんと把握しているプロへの依頼が大切ですね。

 

塗床工事の工程はコンクリート保護以外に何を目的としている?

塗床工事の工程はコンクリートを守るため、というのは大前提にあるのですが、
その他の目的があることも忘れてはいけません。

 

下地や研磨など、複雑な工程を行うのは
塗床工事が単なるコンクリート保護のためだけに行われるものではないからです。

 

では、塗床工事はなぜ工場などを中心に施工がなされているのでしょうか。

 

塗床工事は建物全体の経年劣化を防ぐ

ほとんどの方はご自宅内に塗床工事を行っていないはずです。

 

一般的な住宅は床材にフローリングやカーペット、畳を用いており、
表面が打ちっぱなしのコンクリートのままの床面はほとんどないでしょう。

 

しかし、工場を始めとする大型の工場施設は打ちっぱなしの床で完成していることがあります。
ひび割れが生じてしまうと工場全体が劣化してしまい、作業ができなくなってしまいます。

 

特に大型の工場が大型機器を常に稼働させていることも多く、振動も多発します。
下地や研磨の工程を経た塗床工事は耐久性が高まり、工場全体を長持ちさせてくれます。

 

工場の建設費用や維持のコストは経営に大きく影響する部分ですから、非常にシビアな問題です。
塗床工事をしっかりと行っておくことで安全に工場を稼働できるのです。

 

また、塗床は耐熱性や耐衝撃性を加味させることもできます。
食品工場や機械工場などの用途や環境に合わせた塗料を使用することで、
さらに耐久性をアップさせることができます。

 

労災事故を減らせる

コンクリートは経年劣化と共にひび割れやコンクリートの剥がれが進行します。

 

作業をこんな状態の床で行ってしまうと、転倒や機器が倒れたりなどし、
労災事故が発生する可能性があります。

 

研磨をしっかり行っていない塗床工事も同様です。
きちんとした作業工程を経ている塗床工事なら、こうした床の凹凸による思わぬ事故を防ぐことができます。

 

美観が良くなる

工場や病院などの塗床は美観の保護のためにも必要です。
きれいな床は作業効率にも影響すると言われています。

美しい工場などの建物は衛生面にも影響するので、適正な塗床工事は無くてはならない施工なのです。

 

まとめ

この記事では塗床工事の研磨の工程を中心に、
工場などに欠かせない塗床工事の作業内容について簡単に解説を行いました。

 

カラーや工法もとても豊富な塗床工事を
少しでもこの記事をきっかけに身近に感じていただけたら幸いです。